大信薬局の挑戦
大信薬局は元々、長年町の小さな薬屋さんを営んでおりました。北九州市を中心にピークは30店舗程度の出店をしましたが、当時地場の大手や全国チェーンの大型のドラッグストアが近隣に出店し始め、その後も大手の出店は手を緩めることがありませんでした。
そんな中経営陣を一新し、平成15年から出店形態を町の薬店から調剤薬局にシフトしました。平成25年からは年間2桁を超える調剤薬局の本格出店を始めました。当初は地元北九州市の開業医のマンツーマンの門前薬局が中心でしたが、市場規模を鑑み平成27年に横浜市に開業しました。
その後関東地区に本格的に出店をスタートし、現在では一都三県に30店舗以上の店舗を構えております。
平成24年にデイサービスをスタートした後、平成27年に介護付き有料老人ホームを福岡県に出店し、介護事業にも本格的に参入いたしました。施設の入居者の方々の日用品や消耗品は当社のドラッグストアから配達、また毎月受診する医療機関の処方箋は近隣の調剤薬局からお薬を配達するという事業をまたいでの相乗効果を生んでおります。またそれを機に介護施設様への訪問調剤事業も本格的に参入を始めました。
平成28年には日本でのインバウンドの隆盛を受け、特にクルーズ船でお越しになる東南アジアからのお客様向けに、日本全国の観光地において免税店の事業も開始しております。
また令和4年にはファミリーマートのフランチャイズとして鹿児島空港内にコンビニドラッグの形態もスタートいたしました。
調剤薬局の現状
近年、関東地区を中心に、また地方においても、調剤薬局を併設した郊外の大型のドラッグストアや、ターミナルの駅中での調剤薬局兼ドラッグストアの店舗が益々増加し、我々が自社の調剤薬局で独占していた門前の医療機関の処方箋も、年々他の調剤薬局に奪われているのが現状です。
今後その穴埋めをする為にも、門前以外の医療機関の処方箋を弊社の店舗に御持ち頂く努力は勿論、前出の介護施設を主体とした訪問調剤の事業を益々強化する事により処方箋の枚数を増やし、経営を安定させなければいけません。
また、医療機関の院長先生の高齢化による閉院は避けて通ることが出来ません。医療機関の閉院があっても患者様にご迷惑が掛からないように、またその際の社員の受け皿としても、自社の既存店舗の近隣への出店は意識して行っております。
近年、地方では新規のクリニックの開院が減っている反面、関東では相変わらず旺盛ですが、その開院場所は雑居ビル内が非常に多い傾向にあります。そのため我々も新規のクリニック門前の調剤薬局の出店が難しく、その数は減ってきております。
そんな中、当社でも平成25年頃からM&Aによる調剤薬局の開局が段々と比率を増し、現在ではクリニックの新規開業に伴う薬局の開局と、M&Aに依る薬局の譲渡を受けての開局の数の比率がほぼ五分五分になってまいりました。
今後、薬剤の仕入れ価格の値上がりや、調剤報酬の改定による店舗の利益の減少により、調剤薬局の経営が益々悪化することが予想されます。そのため、先々を見据え経営を不安視した調剤薬局のオーナーが店舗のM&Aを深刻に考える時期にきていると思われます。
昭和60年以降に盛んになった、医薬分業制度による新規の調剤薬局の起業を始めた薬局のオーナーも70歳代に差し掛かっており、M&Aは今後益々盛んになっていくと思われます。M&Aには一時的に大きな投資が必要になるため、自社の内部留保は常に厚くしておかなければいけません。金融機関からの低金利融資はあるものの、今後M&Aの資金需要を鑑み、事業の利益は最大限に捻出していかなければいけません。
大信薬局の今後
大信薬局は今後も益々の新規出店と新規事業への進出を進めてまいります。それに伴い薬剤師と医療事務の新規採用、特に新卒採用に力を入れてまいります。また管理職候補や営業職の人材に付きましては、積極的に中途採用での採用も進め、当社のビジョンに共に歩んでいく仲間を増やしてまいります。
この業界は更に厳しい時代が到来しますが、常に現状認識を怠らず改善を加えると共に、新しい仕組み作りを進め、他社がやらない困難な道を今後も歩んでまいると共に、他にないビジネスモデルを今後も構築してまいります。
沿革
- 昭和35年
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- 4月
- 株式会社 大信薬局 設立
- 5月
- 黄金店、小倉玉屋店、徳力店の3店で創業
(株)信和薬局を合併吸収、八幡井筒屋店とする
資本金150万円となる
- 昭和45年
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- 10月
- 本社を現在地に新築移転
- 平成3年
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- 5月
- グリーンウェーブ・グループ 5県220店鋪で発足
大信本社内に本社を設置
- 平成16年
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- 3月
- (有)川上薬局を吸収合併
- 11月
- (株)GWがファルマグループとシステムの業務提携
- 平成19年
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- 1月
- 大信薬品(株)を吸収合併
- 7月
- 整骨院事業部立ち上げ
- 平成21年
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- 6月
- (株)くすりの鶴美堂 全株式譲渡
- 平成23年
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- 11月
- (株)くすりのフタバ 全営業権譲渡
- 平成24年
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- 10月
- 介護事業スタート
- 平成25年
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- 2月
- (株)スターネットより、くすりのさかもとの営業権譲渡
- 平成26年
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- 8月
- 有限会社イツワファーマシーより4店舗の営業譲渡
- 平成29年
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- 11月
- 小倉税務署より優良申告法人の表敬状を授与
- 平成30年
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- 4月
- 有限会社ライフ薬局 全株式譲渡
- 平成31年
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- 2月
- 株式会社ゴーイングの全株式譲渡
- 令和元年
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- 6月
- 有限会社コナカの全株式譲渡
- 8月
- 有限会社大里商事の全株式譲渡
緑の里調剤薬局有限会社の全株式譲渡
- 令和2年
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- 1月
- 有限会社伊祖薬局の全株式譲渡
- 7月
- 有限会社池田(7店舗)の全株式譲渡
株式会社アネラファーマ(2店舗)の全株式譲渡
- 令和3年
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- 3月
- 有限会社スパーテルの全株式譲渡
- 令和4年
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- 6月
- 有限会社ファープランの全株式譲渡
- 令和6年
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- 2月
- 有限会社タカセ調剤薬局の全株式譲渡
- 3月
- 有限会社松崎調剤薬局の全株式譲渡
- 8月
- 鶴見コンタクト株式会社の全株式譲渡