処方箋の薬をもらわないとばれる?受け取りに行かないデメリットを解説

処方箋の薬をもらわないとばれる?受け取りに行かないデメリットを解説

病院を受診した際、医師が必要だと判断した場合に発行される「処方箋」。

処方箋を受け取ったはいいものの、「薬が余っている」「薬局へ行くことが面倒」などといった理由から、薬をもらわなかった経験がある人は多いのではないでしょうか。

実際にわたしも、「家に薬が余っているから受け取らなくていいや」と処方箋の薬をもらわなかった経験があります。

処方箋の薬をもらわなかった場合、「医療機関にばれたらどうしよう」「薬を受け取らないことで悪いことが起きたらどうしよう」と少し不安な気持ちを持つ人もいるでしょう。

そこで本記事では、処方箋の薬をもらわないとばれるかどうかや、受け取りに行かないデメリットについて解説します。

目次

処方箋の薬をもらわないとばれる?

処方箋の薬をもらわないとばれる?

結論から言うと、処方箋の薬をもらわなくてもばれません。処方箋をどの調剤薬局に持って行くかは患者さんの自由であるため、病院やクリニックが確かめることはないためです。

ただし、レセプト(診療報酬)審査で書類を照合する際、病院やクリニック側のレセプトと調剤薬局側のレセプトに相違があることが判明します。何度も処方箋の薬をもらわなかった場合、悪質だと判断されて医療機関に報告されるかもしれません。1、2回程度の場合は、医療機関にばれる可能性は低い傾向です。

処方箋の薬を受け取りに行かないデメリット

処方箋の薬を受け取りに行かないデメリット

処方箋の薬を受け取りに行かないデメリットは、以下の3点です。

それぞれ、詳しく解説します。

病気や怪我が悪化する可能性がある

処方箋の薬を受け取らないと、病気や怪我が悪化する可能性があります。病気や怪我の症状は、時間の経過とともに変化するためです。今は「症状が落ち着いたから受け取らなくても問題ない」と感じたとしても、1週間後には症状が悪化してしまう可能性があります。

実際にわたしも、薬を受け取らずに放置した結果、症状が悪化してしまったことがありました。「あの時、薬を受け取っておけば良かった」と後悔したのをよく覚えています。

費用と時間が無駄になる

処方箋の薬を受け取らないと、費用と時間が無駄になる可能性が高いといえます。処方箋の発行には、「処方箋料」が発生しています。診療報酬点数は60点で、お金に換算すると600円です。処方箋の薬を受け取らないと、支払った処方箋料が無駄になってしまいます。

また、処方箋の有効期限である4日を過ぎてから「やっぱり薬が欲しい」と思った場合、再度病院やクリニックを受診しなければいけません。再度受診する場合、病院やクリニックに通院する費用と時間も無駄になってしまいます。

薬剤師による服薬指導を受けられない

処方箋で薬を受け取ると、薬剤師による服薬指導を受けられます。服薬指導とは、薬剤師が患者さんに処方箋を交付する際に、薬の正しい使用方法や効果、副作用などの情報を説明することです。薬剤師法などの法律によって定められており、薬剤師が行うべき業務のひとつです。

しかし、処方箋で薬を受け取らないと、服薬指導を受けられません。服薬指導を受けないと、薬の効果を十分に得られなかったり、副作用のリスクが高まったりする可能性があります。

まとめ:できるだけ有効期限内に処方箋の薬を受け取ろう!

処方箋の薬をもらわなくても、ばれる可能性は低い傾向です。処方箋をどの調剤薬局に持って行くかは患者さんの自由であるため、病院やクリニックが確かめることはないためです。ただし、何度も処方箋の薬をもらわなかった場合、悪質だと判断されて医療機関に報告されるかもしれません。

また、処方箋の薬をもらわない場合、病気や怪我が悪化したり、費用と時間が無駄になる可能性があります。私も、「あの時薬をもらっておけばよかった」と後悔した経験があります。

そのため、病院やクリニックで処方箋を受け取ったら、できるだけ早く薬を処方してもらいましょう。

参考文献
中央社会保険医療協議会 総会(第584回)議事次第|厚生労働省
処方箋の使用期間にご留意ください|厚生労働省
薬剤師法|厚生労働省

この記事を書いた人

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